2011年9月18日日曜日

孤高のメス


堤真一は相変わらず味があってよかったけど、それにも増して、夏川結衣がすごいよい。臓器移植という重いテーマもあったが、そこは意外にあっさりと描いて、目の前の命を救う技術者魂のようなものを、彼女の視線から追っていく演出が、感情移入もしやすくてよかった。

医師にメスをスムーズに渡せるように、手順をトレーニングをする姿、本番前に道具の手入れをしたり、素振りをして技術を確認する、まさにプロの技術者や伝統職人の魂を見るようで、すばらしい。自分の手術はこんな医師、看護婦にして欲しい。それに、こういう魂が、母から子に財産として受け継がれるというのはすばらしい。そうあって欲しい。

  • 監督:成島出
  • 出演:堤真一(当麻鉄彦)、夏川結衣(中村浪子)、吉沢悠(青木隆三)、中越典子(大川翔子)、矢島健一(村上三郎)、成宮寛貴(中村弘平)、松重豊(島田光治)、平田満(実川剛)、余貴美子(武井静)、生瀬勝久(野本六郎)、柄本明(大川松男)
  • 作品情報 http://movie.walkerplus.com/mv45374/