2007年6月23日土曜日

大人は判ってくれない|Les Quatre Cents Coups


本当のことを言ってもわかってもらえないし、力では大人にかなわないし、大人は頭ごなし。だから反抗する、逃げる。小さな嘘から、小さな犯罪をし、それを止めてくれる大人も叱ってくれる大人もいない、愛情もかけてもらえない。信頼できるのは親友との友情だけ。鑑別所に送られ、そこも逃げ、走る。

全編通して、12歳のアントワープ少年の眼から、できの悪い大人ばかりが描かれているが、時代が変わっても今の時代も同じようなものかもしれない。大人は自分が子供だった頃のことを忘れてしまうものなのか。ばかですね。しかし、大人になればなったで、その上には老頭、既得権益に死ぬまでしがみつく人たちがいるし、順繰り順繰り。・・・まいった。

20年前にオールナイト5本立てかなにかで見たことは覚えていたが、内容は全然覚えていなかった。今の方がずっとわかる。20年前に共感できる自分でありたかった。それが残念。

  • 詳細 http://movie.walkerplus.com/mv12862/
  • 原題:Les Quatre Cents Coups
  • 1959年/フランス/100分
  • 監督:フランソワ・トリュフォー
  • キャスト:Jean Pierre Leaud ジャン・ピエール・レオ (Antoine Doinel)、Claire Maurier クレール・モーリエ (His Mother)、Albert Remy アルベール・レミ (His Father)、Guy Decomble ギイ・ドコンブル (Petite Feuille)



2007年6月22日金曜日

終電車|Le Dernier Metro


1944年のドイツに侵略されたパリが舞台。カトリーヌ・ドヌーブ演じるマリオンがユダヤ人夫を劇場の地下室にかくまって、そこにレジスタンス、ドイツにとり入る人、ドイツ将校などの思惑が交錯し、そこに男2人女ひとりの物語というフランス映画によくあるシチュエーションが重なり進んで行くサスペンス。しかし、地下室に隠れていつ見つかって収容所に送られるとも知らない身でありながら新作の演出にこだわったり、妻の恋の行方にどこか楽しげな夫、レジスタンス活動をしながらもやはり俳優を楽しんでいる男。重くも描ける題材なのに、そうではなく、しっかりエンタテイメントに仕上げるあたりは、さすがに晩年のトリュフォーたる所以か。細かいところの作りもさすがにちゃんとしていたので、安心して楽しめました。

しかし、トリュフォーって脚フェチだったんだね。どの映画もそう。もしかしてフランス男って多いのか~?

  • 詳細 http://movie.walkerplus.com/mv11319/
  • 原題:Le Dernier Metro
  • 1980年/フランス/131分
  • 監督・脚本:Francois Truffaut フランソワ・トリュフォー
  • 撮影:Nestor Almendros ネストール・アルメンドロス
  • 音楽:Georges Delerue ジョルジュ・ドルリュー
  • キャスト:Catherine Deneuve カトリーヌ・ドヌーヴ (Marion Steiner)、Gerard Depardieu ジェラール・ドパルデュー (Bernard Granger)、Jean Poiret ジャン・ポワレ (Jean Loup Cottins)


2007年6月16日土曜日

紅いコーリャン|紅高梁



  • Red Sorghum 紅高梁
  • 1987年/中国/91分
  • 監督:Zhang Yimou 張藝謀 チャン・イーモウ
  • キャスト:Gong Li 鞏俐 コン・リー (九児)、Jian Wen 姜文 チアン・ウェン (余占鰲)、勝汝駿 トン・ルーチェン (羅漢)


2007年6月2日土曜日

アメリカの友人|Der Amerikanische Freund


ストーリーは荒いと思うし部分の完成度を求めたらいろいろでてくる。
けど、そういう細かいところじゃなく、勢いとか、雑なところとか含めて、かっこいい。

  • 詳細 http://movie.walkerplus.com/mv11130/
  • Der Amerikanische Freund
  • 1977年/西ドイツ、フランス/126分
  • 監督:Wim Wenders ヴィム・ヴェンダース
  • 製作:Michael Wiedermann ミハエル・ヴィーデマン、Pierre Cottrell ピエール・コトレル
  • 原作:Patricia Highsmith パトリシア・ハイスミス
  • 撮影:Robby Muller ロビー・ミュラー
  • 音楽:Jurgen Knieper ユルゲン・クニーパー
  • キャスト:Dennis Hopper デニス・ホッパー (Tom Ripley)、Bruno Ganz ブルーノ・ガンツ (Jonathan Zimmermann)


2007年6月1日金曜日

パリ、テキサス |Paris Texas


学生の時分に観た映画を20年以上も経ってから見ると感じることが全然違う。それなりに社会経験もして、知っていることが多くなってきたからか、ことごとく違っている。それに、まだ制作国が、西ドイツ。壁の崩壊は1989年11月9日だから、世界情勢も凄く違っていた時代に作られていたけれど、自分もずいぶん、成長したということだろう。成長していることの確認としては嬉しいが、当時の未熟さを知るとちょっと残念。

とはいえ、パリ、テキサス。やっぱり良かった。最高。よかったイメージだけは残っていたけれど何が?というと具体的に言えないくらい遠い彼方にいってしまっていた。ライ・クーダーの音楽もサントラ買っていたくらいだが、映像と一緒になるとやっぱり格段によい。ナスターシャ・キンスキーもやっぱりよいし。これで、あらためてMYお気に入りリストに復活できたのは、旧友に会えたみたいですごく嬉しい発見。

どうでもよいことだけど、ジョン・ルーリーがちょい役で出てたのね。当時は彼のこと知らなかったけど。

  • 詳細 http://movie.walkerplus.com/mv11080/
  • 1984年/西ドイツ フランス/146分
  • 監督:Wim Wenders ヴィム・ヴェンダース
  • 脚本:Sam Shepard サム・シェパード
  • 音楽:Ry Cooder ライ・クーダー
  • キャスト:Harry Dean Stanton ハリー・ディーン・スタントン(Travis)、Nastassja Kinski ナスターシャ・キンスキー(Jane)、Dean Stockwell ディーン・ストックウェル(Walt)、Aurore Clement オロール・クレマン(Anne)、Hunter Carson ハンター・カーソン(Hunter)