2008年3月23日日曜日

運命じゃない人


もうけた。何の気なしに、スカパー!でやっていたので観たら、かなり面白かった。監督の演出、脚本が新しくて面白い。斬新とまで言って良いのか、映画の観る本数が少ないので過去にこういうのがあったかどうかはわからないが、少なくともおれには初めて。登場人物たちのばらばらにされた時間がだんだん編み込まれていってそういうことになっていたのか、あの場面は・・・と解る推理小説風な演出が絶妙。

有名俳優も出ていないので、逆に映画作品そのものの質と、これで売り出したい監督と俳優の気持ちの入った演技がひしひしきて、自主映画観ている感じが懐かし。


  • 2004年/日/98分
  • 監督:内田けんじ
  • 出演:中村靖日、霧島れいか、山中聡、山下規介、板谷由夏
  • ぴあフィルムフェスティバル 第14回PFFスカラシップ作品
  • オフィシャルサイト http://www.pia.co.jp/pff/unmei/
  • 2005年カンヌ国際映画祭 批評家週間正式出品作品


2008年3月22日土曜日

HERO


普通にドラマの続編としてと楽しめた。ただし観たのはDVDで。映画館に行っていたら、不満だったろうな。撮り方はまったくもってドラマのままで、映画にはなっていなかったし。。

  • 2007年/日本/130分
  • 監督:鈴木雅之
  • 脚本:福田靖
  • 出演:木村拓哉、松たか子、大塚寧々、阿部寛、勝村政信、小日向文世、八嶋智人、角野卓造、児玉清、松本幸四郎、イ・ビョンホン、国仲涼子、森田一義、中井貴一、綾瀬はるか、 香川照之、岸部一徳


2008年3月15日土曜日

ハチミツとクローバー


蒼井優つながりで見てみた。いやいや彼女は器用だ。本人は依頼が来たときに自分じゃないほうがよいのに・・・と思ったらしいが、マイナスのスタートからでもここまでなりきってできるというのは、さすが女優です。

しかし映画としてみると、心情をそのままナレーションにしてしまう安易な演出を多用している映画はだいたい嫌いなのだが、これもそのタイプ。思考停止、想像力停止させられてしまって、楽すぎて面白くない。私の勝手なノスタルジーだが、少なくとも映画だったらそれはやってほしくない。ストーリー・設定が悪いとは思わないし、役者も個性派揃いでおもしろいので、結局監督の演出哲学しだいか。

大学生の青春モノはいろいろ見てきたけど、これは!と思うものに出会った記憶が、なぜかあんまりない。下だと高校生や中学生の方がよくて、上はもっと大人のほうがよいものに出会っている。私含めて日本の大学生が間の年代で宙ぶらりんで浅くて甘くて緊張感がないからなのか、そう思いたくはないのだが。


  • 2006年/日本/116分
  • 監督:高田雅博
  • 脚本:河原雅彦、高田雅博
  • 原作:羽海野チカ「ハチミツとクローバー」
  • 出演:櫻井翔(竹本祐太)、蒼井優(花本はぐみ)、伊勢谷友介(森田忍)、加瀬亮(真山巧)、関めぐみ(山田あゆみ)、堺雅人(花本修司)、西田尚美(原田理花)
  • 主題歌:スピッツ 魔法のコトバ
  • オフィシャルサイト http://www.hachikuro.jp/


2008年3月9日日曜日

フラガール


俳優さんたちに、拍手だ! これは、すばらしい。


  • 2006年/日本/120分
  • 監督:李相日
  • 脚本:羽原大介
  • 企画・プロデュース:石原仁美
  • 出演:松雪泰子、豊川悦司、蒼井優、山崎静代、岸部一徳、富司純子
  • 音楽:ジェイク・シマブクロ
  • オフィシャルサイト  http://www.hula-girl.jp/index2.html


2008年3月8日土曜日

東京フレンズ #1-5,THE MOVIE


最初に思い描いた素直な夢を忘れるんじゃないよ。そんなとても基本的なこと、思い出させてくれるドラマだった。そういう意味ではタイムリーで良かったけどね。でもね。「やりたいことを押し殺すなんてサラリーマンだ」とかサラリーマン否定的メッセージを発してたのは余計。

このドラマとかDVDとかのプロモーションは、ビジネスなのはわかっているけれど、商売しすぎ。共感できてないけど仕事だから、、、という人多いんだろうな。とりわけ、THE MOVIEは中身が単品の映画として見るに堪えない。NANAの二匹目のどじょうを狙っていることがみえみえで、商売っ気が鼻につく。ビデオだけで終わっていた方がまだよかった。偉そうなことは言わぬが花。


  • 2006年/日本/116分
  • 監督:永山耕三
  • 脚本:衛藤凛
  • 出演:大塚愛、松本莉緒、瑛太、真木よう子、小林麻央、平岡祐太、伊藤高史、佐藤隆太、中村俊太
  • オフィシャルサイト http://tokyofriends.jp/index.html

2008年3月5日水曜日

キャシャーン|CASSHERN


世界観の作り込みと、唐沢寿明と宮迫博之の演技には感心したけど。

  • 2004年/日本/141分
  • 監督・脚本・撮影・編集:紀里谷和明
  • 出演:伊勢谷友介、麻生久美子、唐沢寿明、寺尾聰、樋口可南子、小日向文世、宮迫博之、佐田真由美、西島秀俊、大滝秀治
  • 主題歌:宇多田ヒカル


2008年2月22日金曜日

青の稲妻


賈樟柯監督の過去作。中国の裕福ではない地域で暮らす19歳男子の、2000年時点での日常はきっとこんなんだったんだろうと思わせる、かなりドキュメンタリーな映画だ。かなりやるせない気分で終わったのでスカっとしないのだが、だからといって嫌いという訳ではない。むしろ残る。賈樟柯作品はみんなそう。

今までは、ケンカ、拳銃、襲撃、叫び、バイクで疾走・・・などのシーンが登場する映画を日本の映画で若い監督が作ると、嘘っぽくて、陳腐で、ほとんど妄想とか自己満足にしか思えなくて嫌いだった。でも、この映画を機会に、自分の考えを微修正した。自分の思い通りにいかないことが多くて、スカッとする選択をしたくても、結局仕方がない選択をして時間が流れていく。国を問わず19歳の多くはこうなのかもしれないと思った。切迫度合いは国とか時代とか階層によっても異なると思うけど、社会に出る若者の心情としては普遍的かもしれない。つまり、テーマ自体はまあありなんだけど、やっぱり監督の問題ということだ。

監督が去年の東京フィルメックスで来日したときに、「ドキュメンタリーはエンタテイメント的に、エンタテイメントはドキュメンタリー的に撮る」と自分を評していたが、あーやっぱり、昔からそうなんだと確認。

しかし、何をどう考えたらこの邦題「青の稲妻」になるのか! わからん。


  • 原題 : 任逍遥 Unknown Pleasures
  • 2002年/中国・日本・韓国・フランス/112分
  • 監督:Jia Zhang Ke 賈樟柯 ジャ・ジャンクー
  • キャスト:Zhao Tao 趙濤 チャオ・タオ(巧巧)、趙維威 チャオ・ウェイウェイ(斌斌)、李竹斌 リー・チュウビン(喬三)、周慶峰 チョウ・チンフォン(圓圓)、Wang Hong Wei 王宏偉 ワン・ホンウェイ(小武)


2008年2月17日日曜日

犬猫


『人のセックスを笑うな』を見損ねている間に、同じ井口監督先品のこっちを先に見た。おもしろい。内向的奥手不器用と、積極的器用な対照的なおんな2人。仲悪いのか仲良しなのか、駆け引きしたり、ほんとにけんかしたり、近づいたり離れたり、、、。一連の描写がとても。タイトルで誤解するが犬猫は出てくるがあくまでチョイ役。2人の女性のメタファーとしてでした。

描写のスタイル?は、特にカメラの距離なのかレンズの選択なのか、ちょうどよく好き。不自然に近くなく、カットもほどほど長くて。セリフの量も絶妙な量。嘘くさい大事件がないし。好きな映画の条件にいくつもはまってました。


  • 2004年/日本/94分
  • 監督・脚本・編集:井口奈己
  • 主題歌:「うしろ姿の人」湯川潮音
  • 出演:榎本加奈子(ヨーコ)、藤田陽子(スズ)、忍成修吾、小池栄子、西島秀俊


2008年2月16日土曜日

亀は意外と速く泳ぐ


ちょうどスカパー!でやってたので、軽い気持ちで観たけど、期待を裏切ることなく、プラスマイナスゼロでした。時効警察のスピンアウト企画感覚で、らくーに観られました。実はそれって、役者さんの演技は安心してみられるレベルだったということなんですね。大根役者がひとりはいっていると、もうそれだけでずっと気になってしまうたちなので。だから、ちゃんとできていてよかった。

そういえば、蒼井優の住まいも、「あ、時効~のあそこででてきた家だー」と気がついて、帰ってきたような懐かしい気分。


  • 2005年/日本/90分
  • 監督:三木聡
  • 出演:上野樹里、蒼井優、岩松了、ふせえり、要潤、伊武雅刀、松重豊、村松利史、森下能幸、緋田康人、温水洋一、松岡俊介、水橋研二、岡本信人、嶋田久作
  • http://www.wilco-jp.com/kamehaya/index.htm
  • ロケ地 http://loca.ash.jp/info/2005/m2005_kamehaya.htm


2008年2月12日火曜日

鬼が来た



  • 原題:鬼子來了
  • 2000年/中国/140分
  • 監督・製作・共同脚本:姜文 チアン・ウェン Jiang Wen
  • 出演:姜文 チアン・ウェン Jiang Wen(マー・ターサン)、香川照之 Kagawa Teruyuki(花屋小三郎)、姜鴻波 チアン・ホンポー Jiang Hong-bo(ユィアル)、袁丁 ユエン・ティン Yuen Ding(通訳トン・ハンチェン)、叢志軍 ツォン・チーチュン Cong Zhi-jun(ユィアルの義父)
  • 公式サイト http://www.gaga.ne.jp/onigakita/


2008年2月10日日曜日

死ぬまでにしたい10のこと


人生の期限がわかるときがきたら、あるいはいつそんなときが来てもいいように、一刻を充実させて、そしてまわりのことも考えて優しい生き方をしていなければいけないな。目の前のことをやらなければならないからと、ついついそれを言い訳にして、流されて時間を消費してしまってたな。反省。あと10分でひとつ歳が増えるけれど、あらためて、大切に生きよう。

しかし、この映画も邦題は失敗している、というより間違っている。「My Life Without Me」の方が絶対よい。実際ストーリーは「人生の残りを充実させるために10のことをしよう」ではなく、ほとんど「自分の周りの人たちに希望を残していくこと」だったから。

あと、癌という病気、そのときが来るまで、本人や家族の考え方次第で余命を濃く生きることが可能なのだという考え方もできる。同じ死ぬなら、突然の死よりもよいかも。もちろん、実際苦しみや痛みは、患者になってみないと分からないし、ひどいと堪えきれないほどのものだとも聞くので、知らない自分が単純にそっちの方がいいなどとは言えないけれど。


  • 原題 : My Life Without Me
  • 2003年/スペイン・カナダ/106分
  • 監督:イザベル・コイシェ Isabel Coixet
  • 出演:サラ・ポーリー Sarah Polley、マーク・ラファロ Mark Ruffalo、スコット・スピードマン Scott Speedman、レオノール・ワトリング Leonor Watling、デボラ・ハリー Deborah Ann Harry(ブロンディのデボラ・ハリーでしたか!)


2008年2月9日土曜日

見知らぬ女からの手紙


粘りとか、こだわりとか、執着する心は、人それぞれに強さは違っても、みな持っているものだろうが、ここまでになると美しいというより怖い。

最初はかわいい一途な夢だったのだろう。それが、大学生の時に夢が叶って親密になったはずだったのに、その後連絡が途絶えてしまったこと、忘れ去られてしまったこと、子供ができたところで、愛情の質が変わった。自分を思いださない男への恨み、何としても思い出させてやるという意志、子供には惨めな生活はさせたくない、彼と同様の生活をさせてやる。そんな彼女の意地にも似た意志が目標になったかのうようだった。目の演技にその凄みが出ていて、だから終盤の彼女のまなざしは怖い。

姜文の起用は? もっとルックスがよくかっこよいインテリだったら、もっと納得感が出たろうに。そこが嘘くさい感じがしたのと、いくらなんでもここまで忘れるかな? という2点が釈然としなかったので、観ながらついついひっかかってしまったのが残念。私としてはキャスティングは不満足。

しかし、映像も音楽も美しい。彼女の監督としてまとめ上げる力、完成度を上げるために必要な執着心は並ではない。期待しよう。


  • 2004年/中国/90分
  • 原題:一個陌生女人的来信
  • ※マックス・オフュルス監督「忘れじの面影」('48)のリメイク
  • 監督 製作 脚本:徐静蕾 シュー・ジンレイ
  • 撮影:李屏賓 美術:曹久平
  • 出演:徐静蕾 シュー・ジンレイ、姜文 ジャン・ウェン、林園、黄覚
  • 音楽:久保田修、林海 リン・ハイ
  • 公式サイト(中国語) http://www.xujinglei.org/main/index_e.htm
  • 徐静蕾ブログ(中国語)http://blog.sina.com.cn/xujinglei


2008年2月2日土曜日

百年恋歌|最好的時光|THREE TIMES



第一話 1966年「戀愛夢」文革直前
休暇で郷里に戻ってきた兵役中の若者と、ビリヤード場で働く女性
第二話 1911年「自由夢」辛亥革命後
叶うことのない自由を夢見る芸妓と、インテリ青年
第三話 2005年「青春夢」
台北に住むバイセクシャルの歌手とその恋人、そして根無し草のような青年





2008年1月29日火曜日

博士の愛した数式


昔感じたことがある、数字のおもしろさ数式の美しさを、ちょっと思い出した。

素数、階乗、完全数、虚数、、、知らなかったけど友愛数。

そういえば、高校の頃、数学の解答用紙で無駄のないシンプルな回答が導き出せて、文字もバランス良く、解答用紙の回答欄の中に調和して書ききったときに、美しい、と感じたことがあったような気がする。

いや、もっと昔、小学校の時。へたくそなバッティングしかできなかったボクが、何の拍子にか、気持ちよくバットが振れて、バットに気持ちよくボールがジャストミートして、軽く振り抜いたのに、ボールは気持ちよくスーッと綺麗な放物線を描いて飛んでいって、土のグラウンドでポーンッとバウンドした。そのときの気持ちよさがしっくり。もちろん非力だったからただのヒットだけど。それまで嫌いでしょうがなかった野球が、それを境に興味が出て、好きになったのかも。

以来、潔い、調和、清明、安心、素直、毅然・・・そんな無駄のないシンプルできれいなものに心を動かされるようになっていたかも。

それにしても記憶が80分しか持たなかったら、、、無駄なく自然にシンプルに、一日一日、そのときそのときを大切に生きるってことの大切さを考えさせてくれました。トラディショナルな演出で、刺激ではなく沁みてくる、なんか、心温まるって言葉が当たりの映画でした。黒澤組で28年たたき込まれた人が監督だってのが、やっぱりあるのかな。若いだけの監督には、これは作れない。